ハリナシバチの巣箱を同じ形で一列にきれいに並べていませんか?その「整然さ」が、蜂の帰る家を間違えさせているかもしれません。
「迷い込み」(ドリフト)とは
迷い込みとは、採餌から戻った働き蜂が誤って隣の巣に入ってしまう現象です。一見無害ですが、群れの間で病原体、寄生生物、農薬残留物を広げ、弱い群れの働き蜂を減らす原因になります。
最新の研究結果
英ブリストル大学の博士課程Ana Paula Cipriano氏とブラジルEmbrapaの研究者Cristiano Menezes氏は、2種のハリナシバチScaptotrigona depilisとMelipona quadrifasciataに超小型RFIDタグを付け、帰巣行動を追跡しました(2026年9月報道)。
同じ巣箱・巣門が同じ向き:約60.5%が迷い込み。
巣門の向きを交互に:48%に減少。
巣箱を色分け(巣門は同じ向き):約38%に減少。
予備的な結果では、殺虫剤イミダクロプリドと除草剤グリホサートの両方にさらされた蜂は、飛行時間が少なくとも34%短くなり、方向を誤りやすくなることも示されました。
農園オーナーがすぐにできる4つのこと
隣り合う巣箱を異なる色に塗る・色で目印をつける(黄、青、白など蜂が識別しやすい色)。
隣接する巣箱の巣門の向きを交互にする。
密集した養蜂場では間隔を広げ、目印(植物、杭、石など)を加える。
農薬を散布する畑から離す。蜜源が計画された清潔な地域を優先する。
これらはほとんどコストがかからないのに、群れを健康に保ち病気の拡散を抑える方法で、高密度の農園では特に重要です。
参考:Cipriano A.P.、Menezes C. ほか(2026年);FreshFruitPortal、2026年9月11日。
